知っておきたい!Instagramキャンペーン設計の成功のポイント

2020.06.25

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本記事では、Instagramのアカウント開設を検討している、またすでにアカウントを持っている企業でフォロワー数の増加や運用全般に課題感をお持ちのSNSマーケティング担当者向けに、効果的なキャンペーンの企画立案の方法や業務設計、事務局の運営の仕方など、アイレップのさまざまな実務ノウハウを基に説明します。また、昨年にInstagramに新しく導入されたEC連携機能「ShopNow(ショッピング機能)」に加え、米国での試験的な導入が進んでいる「Checkout」など、最新のInstagramを活用する方法についてご紹介いたします。

Instagramキャンペーンを活用すべき4つの理由

Instagramは2010年のローンチ以降、若年層の熱狂的な支持を受け急速に拡大してきたメディアのひとつです。さまざまな機能が追加され、ユーザーの使い方や広告メニューも増えてきました。まさに、進化し続けているメディアであり、まだまだ活用方法が模索されているメディアでもあります。
主なユーザーはトレンドに敏感な10~30代前半の女性が中心で2019年3月には日本国内の月間アクティブアカウント数が3,300万人※1を突破しました。2018年時点で2,900万人の利用者だったため、1年間で400万人の利用者が増え、他のSNSと比べても利用者数が急増しているメディアと言えます。メディアの特性としては、ビジュアルコミュニケーションを主とし、「好きを集めるメディア」として進化を続けています。

※1:参照元 Facebook Newsroom 2019年7月6日『Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破




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参照元:Instagram Bussiness

(図1:国内ユーザーの性別、年代グラフ。Facebookオーディエンスインサイトより 2019/6/4時点)

Instagramでのキャンペーンが注目される理由として、主に4つのポイントがあります

①写真投稿によるコミュニケーション、文化が定着

Instagramはビジュアルでコミュニケーションする文化が定着しています。ユーザーにとって魅力的で興味、共感を引くビジュアルのキャンペーンであれば認知拡大や拡散において大いに期待できます。そのため、キャンペーン開催時は『ユーザーの共感を得られるテーマ設定』が重要になります。

②ハッシュタグと@メンションを付けるだけで参加が完了する‟わかりやすいキャンペーン

Instagramであれば、【#キャンペーンハッシュタグ】と【@メンション】※2や【投稿にいいね】を付与するだけで、ユーザーがキャンペーンに参加することができます。気軽に参加できることがポイントです。

※2:@メンションとは、Instagramに写真を投稿するときに、その写真のキャプションの文章の中に「@ユーザー名」を記載すると、投稿画面からそのユーザーのプロフィールに移動できるようになる機能です。

③リアルなユーザーのクチコミ(投稿写真)をオウンドメディアに利用できる

Instagramキャンペーンでユーザーに投稿されて集まった写真は、企業のオウンドメディア内でも活用できます。ユーザーの投稿写真は、第三者の共感を呼びやすく自然に受け入れられる効果があります。例えば、投稿された写真をWebサイト上に表示することでコンテンツとしての活用が可能です。

④ユーザー投稿コンテンツを公式アカウントで活用し運用業務の負荷を削減

企業でInstagramのアカウント運用していくときに一番ネックとなる「投稿コンテンツ数を確保する」のにはユーザー投稿のリポスト(リグラム)が有効です。キャンペーンに集まったユーザーの投稿を活用することで、企業とユーザーのエンゲージメントの向上につなげながら、投稿コンテンツの運用業務の負荷をぐっと削減することができます。
例えば、月12回の投稿のうち、4回分をユーザーの投稿コンテンツを活用することで、全体で33%の負荷の削減しながらユーザーエンゲージメントを高めアカウント育成につなげることが可能です。

Instagramキャンペーンの種類

Instagramキャンペーンでは、目的に応じたキャンペーンの選定と企画立案が重要になってきます。

①目的からキャンペーンの種類を決める

Instagramキャンペーンでは、目的に応じたキャンペーンの選定と企画立案が重要になってきます。

【ハードル低】フォロー&いいね キャンペーンについて
公式アカウントのフォロワー数増加施策としてユーザー参加型キャンペーンがあります。フォローだけでなく「いいね!」をしてもらえるような仕組みを導入すると人気投稿にも掲載されやすくなります。また、キャンペーンのインセンティブとしてユーザーにとって有益な情報・賞品を提供できると参加率が高まりより多くのユーザーの流入が期待できます。

(例)アカウントをフォロー&この投稿にいいねをしてくれた人に抽選でコスメを〇名にプレゼント!

【ハードル高】フォロー&ハッシュタグ投稿キャンペーンについて
フォロー&ハッシュタグキャンペーンは、指定のハッシュタグやテーマを決めてユーザーにテーマに沿った写真を投稿してもらい、抽選などを経て賞品やサービスをプレゼントするキャンペーンを指します。 フォロワー獲得やフォロワーの質(エンゲージメント)を高める目的としてキャンペーンを効果的に活用することで企業におけるアカウント運用の育成につながります。

(例) テーマに沿った写真を撮影して、指定のハッシュタグをつけて投稿してくれた人に抽選でコスメを〇名にプレゼント!

②キャンペーン企画概要を決める

  • まずは、ターゲットを決めることが重要です。どのようなペルソナがメインターゲットで母数がどの程度いるのかなども考慮しましょう。ターゲットが少なすぎるとフォロワーの増加や認知促進にはつながりません。正しいターゲット選定を行いましょう。

  • 次に、キャンペーンの内容を決めます。ユーザーに何をしてもらうのか、マストバイキャンペーン※3のような商品購入を促すものは質が良い傾向にありますが、数を集めることができません。目的に即したキャンペーン内容を選びましょう。
    ※3:商品購入を応募要件とするキャンペーン

  • キャンペーンの内容はユーザーの参加ハードルは高過ぎないか確認しましょう。特にフォロー&ハッシュタグ投稿キャンペーンの場合、ふたつの視点が重要です。

    1点目は、「写真はユーザーの端末に既に入っているか?」、「新規で撮影する必要があるのか?」など実際にユーザーが投稿できるものかどうかです。

    2点目は、「投稿したいと思える内容か?」です。特に自身のアカウントの世界観を丁寧に育ててきた人からすれば、突然企業色の強い投稿をすることに対して抵抗があると思います。一方で、ふだん Instagramに触れていない人ほど「投稿に対するハードル」を低く捉える傾向にあると言えます。そのため、投稿するユーザーやそのフォロワーにとってプラスかどうかまで配慮して企画に落とし込めると良いでしょう。

  • 最後に、キャンペーンにおける賞品や特典について決めることも大切です。キャンペーンを知ったユーザーが参加する理由は何か。それは、自社のファンが喜ぶモノ・体験とするか、またはInstagramユーザーが喜ぶモノ・体験とするのか、しっかりと決めましょう。


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ショッピングまで完結できるようになるのも間近!? Instagram「Checkout」機能ついて

2018年6月に、ショッピング機能「ShopNow(ショッピング機能)」が日本でも導入され、InstagramからECサイトへ遷移し商品を購入することができるようになりました。
商品が登録されたオーガニック投稿をタップすることで商品名と価格がそれぞれ表示され、気に入った商品をタップするとその商品の詳細ページに遷移します。
さらに、気に入った商品の購入ボタン(Shop Nowボタン)をタップするとECサイト(ブラウザ)が立ち上がり遷移したブラウザで商品購入ができるという仕組みです。特にアパレル系やコスメ系のアカウントとは相性が良く日本でも浸透しつつある機能です。

また、そのショッピング機能に新たな動きが見られています。2019年3月、従来のショッピング機能のようにECサイトに遷移することなく、Instagramアプリ内で投稿アイテムの支払いまで完結する「Checkout」機能がクローズドβテスト版として米国で提供が開始しました。まだ対象のビジネスアカウントは限られているものの、「Checkout」機能の登場によって、Instagram内で商品の発見から購入、支払いまですべてを完結できるようになります。本機能の導入が進むことでInstagram利用者の利便性を一気に高まります。更に2019年11月には「リマインダ―機能」をテストしていることを発表しました。企業アカウントがストーリーズを使って「launch sticker(ローンチステッカー)」を表示させ、ユーザーがタップすると新商品の発売日や商品詳細を確認することが可能です。ユーザーが気に入れば「Set Reminder」でリマインダーセットを行うことができる機能です。ユーザーの期待感を募らせることで購買へつなげたり、リマインダ―セットするユーザー数から販売予測を立てたりなど企業として活用の幅も広がるでしょう。

 

まとめ

Instagramは、ブランディング中心の活用から、ユーザーとのエンゲージメントを高め、更にECとも連携し、ダイレクト型の活用も可能なメディアに進化し続けており、ビジネスとしての活用がさらに期待できます。

 

この記事の著者

DIGIFUL編集部

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<DL資料>Instagramのフォロー&ハッシュタグキャンペーン設計方法

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