ウェビナーレポート「分析担当者必見!これから始めるGMP・GCPを使ったデータ分析ウェビナー~第1回BigQueryの使い方講座~」

2020.08.13

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当社では、「分析担当者必見!これから始めるGMP・GCPを使ったデータ分析ウェビナー~第1回BigQueryの使い方講座~」と題し、マーケティング担当者様やデータ分析担当者様を対象にしたウェビナーを7月27日(月)に開催しました。

昨今の企業におけるマーケティング活動では、収集・統合したデータを分析して顧客行動を定量的に把握したうえで、分析を通じて得られた知見を施策に活用することが重要です。マーケター自身でも実際にツールを用いて分析を行い、施策に落とし込むことも必要になってきています。

本ウェビナーではGCP (Google Cloud Platform) であるBigQueryに焦点を当て、データ分析初心者に向け、ツールの概要や使い方について解説しました。

ウェビナー概要

顧客データの重要性とCDPについて

前半ではデータドリブンビジネスDivisionデータドリブンビジネスグループの大塚より 、企業のマーケティング活動における顧客データの重要性やデータ統合のためのプラットフォームであるCDP (Customer Data Platform) について解説しました。

昨今ではデータ環境が整備されてきたことにより、オンライン・オフラインともに顧客行動を定量的に把握できるようになりました。企業は顧客データを分析・活用し、さまざまなチャネルにおける顧客行動を把握することで、チャネルを横断したシームレスなマーケティング施策へとつなげていくことがより一層求められています。

一方、当社がさまざまなクライアント企業と接するなかで、社内のデータが散在していて各種ツールが連携できていないため、データの分析・活用が十分に行えていないという現状も見えています。このような状況を解決するためには、各種ツールで取得したデータを「顧客単位」で統合する必要があります。この「顧客単位」でデータ統合することに特化したデータプラットフォームがCDPであり、CDPによりデータを収集・統合することで、さまざまなチャネルにおける顧客行動を定量的に把握することが可能になると説明しました(図1)。

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(図1:CDPによる顧客データの統合)

 

また、CDPはデータを統合するだけでなく、多くの外部ツールと連携することもできるため、施策への活用も行うことが可能です。例えばDSP連携による広告ターゲティング配信や、LINEやMA との連携によるCRM 施策が可能です。さらに、ダッシュボード構築を通じた施策実施結果のモニタリングも可能です。このように、データは貯めるだけではなく、貯めたデータから得られた示唆を施策に落とし込むことが重要であると説明しました。

BigQueryとは

後半では同じくデータドリブンビジネスDivisionデータドリブンビジネスグループの川端より 、BigQueryの概要と構造やデータの探索方法について、管理画面での説明も交えながら解説しました。

今回ウェビナーでご紹介したBigQueryはDMP(Data Management Platform)とCDPの役割を担うエンタープライズ向けのDWH(Data Warehouse)です。特徴としては大きく以下の3点があると説明しました。

1. ネットワーク機器などのハードウェア環境が不要なサーバーレス製品
2. ペタバイトまでスケールするストレージとSQLエンジンを使用
3. ビルトインされた機械学習機能の利用が可能

特に2. で言及しているペタバイトはGoogle が1日に処理するデータ量のイメージであり、大規模なデータセットを効率的にデータ処理できる点が特徴的です。

また、BigQueryは、Googleがクラウド上で提供するGCPの4つサービス群(Compute, Storage, Big Data, Machine Learning)のうちのひとつである「Big Data」に位置する製品であり、データ保存・分析を行う製品です。このようなBigQueryの基本的な特徴に加え、BigQueryと連携により実現可能なことについて解説しました(図2)。

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(図2:BigQueryとの連携により実現可能なこと)

 

BigQueryを使ってデータを統合することで、Webサイトで離脱したユーザーが店舗で商品を購入している、店舗で会員登録したユーザーがECサイトで購入している、といったようにチャネルを横断した顧客行動を理解できるようになるため、施策立案がしやすくなります。特に昨今のコロナ禍では例年と違った顧客行動が見られるため、どのチャネルでどういった動きをしているのかを定量的に把握することの重要性がより一層高まっていると説明しました。

さらに、分析指標を決めておくことで、Google データポータルをはじめとするBIツールを使ってダッシュボードを構築することも可能です。これによりリアルタイムで指標を確認し、素早く分析や施策に落とし込むことも可能になります。また、これらのデータの保存・分析をしていくうえでの具体的なBigQueryの操作方法について解説しました。

まとめ

最後に今回のウェビナーについてふたつのポイントをまとめ、結びとしました。ひとつ目のポイントは顧客データ統合の必要性です。これは顧客ニーズに合わせた企業戦略を検討したり、ツール間で散在するデータを資産として活用したりするために必須といえるでしょう。ふたつ目のポイントはBigQueryの活用です。BigQueryを活用してデータを統合・分析することでマーケティング施策の幅がさらに広がります。顧客行動を正しく理解するということはこれからより一層重要になってくるでしょう。

DMPやDWH活用における企業の現状と課題

今回のウェビナーからもわかるように、企業のマーケティング活動において必須ともいえるCDPですが、その活用において企業の現状と抱える課題を参加者アンケートよりまとめました(アンケート回答者38名)。

今回のウェビナーにご参加いただいたクライアント企業でDMPやDWHを導入していると回答された方は34.2%と半数に満たない結果でした(図3)。

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(図3:ウェビナー参加者のDMP・DWH導入率)

 

DMPやDWHを導入するにあたって課題に感じる点としては「現状のデータ取得に不安があり、活用までに時間がかかりそう」、「ツールの使い方が難しく、自社で運用していくことが困難」といった意見や、「仕組みやメリットがわかりづらい」、「社内理解がない」といった意見が多くありました(図4)。顧客体験提供が競合より進んでいないことでDMPやDWHの必要性を感じながらも、データ不足や、部署間で連携が取れないといった理由で導入が進んでいない状態の企業が多い状況です。

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(図4:DMP・DWHを導入するにあたっての課題感)

 

一方、現在DMPやDWH活用しているクライアント企業では、今後着手していきたい分野については、統合したデータを使って「現状把握をしたい」、「LTV予測などの機械学習を行いたい」といった意見が多くありました(図5)。データを収集していくだけでなく、正しい顧客行動を理解し、施策に繋げていきたいといったクライアント企業が多く見られました。

 

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(図5 DMP・DWHを使って今後活用していきたい分野)

 

アイレップでは、これからDMPやDWHを導入したい、または今後具体的にDMPやDWHを使って分析をしていきたい企業の支援をおこなっております。ツールの使い方や運用、現状把握、機械学習を用いた分析などご要望に合わせて対応いたしますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

本記事ではアイレップ主催「分析担当者必見!これから始めるGMP・GCPを使ったデータ分析ウェビナー~第1回BigQueryの使い方講座~」の概要と参加者アンケートから見えたDMPやDWH活用における企業の現状と課題についてご紹介しました。

当社ではBigQueryはもちろん、その他CDPやGoogle製品の導入から活用までの支援を一貫してご提供しております。今回ご紹介したCDPを活用したデータ統合・活用に興味があればぜひアイレップへお問い合わせください。

本ウェビナー本編の動画も公開しておりますので、こちらも是非ご覧ください。

動画の視聴はこちら

 

この記事の著者

DIGIFUL編集部

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