Instagramストーリーズのカルーセル広告 成功のポイントとは

2020.11.12

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2020年10月で、誕生から10周年を迎えたInstagram。この10年でさまざまな進化をとげ、利用者も伸長してきました。今回は、Instagramの最新メディア動向とともに、Instagramストーリーズ広告のカルーセル形式にスポットをあて、その特徴とアイレップでの広告配信事例をご紹介します。

1. Instagram最新メディア動向

Instagramの国内月間アクティブアカウント数は約3,300万アカウントまで伸びており、Facebookの国内月間アクティブユーザー数である約2,600万人を超える勢いとなっています。中でも、日本はストーリーズ大国と言われており、国内で1日に投稿されるストーリーズの数は約700万本と言われています。※1

そんなストーリーズ配置面で、複数の訴求が可能なカルーセル広告について、ご紹介します。

※1:2020-7-12月Facebook媒体資料より

2. Instagramストーリーズのカルーセル広告とは?

(1) Instagramストーリーズのカルーセル広告の特徴

カルーセル広告は、複数の画像や動画を組み合わせて異なるクリエイティブを配信することが可能です。フィード上のカルーセル広告はスワイプして次のカードに進みますが、ストーリーズの場合は画面をタップするか一定の時間が経過することで次のカードに進みます。複数素材を配信してストーリー性を持たせた訴求や、複数商品のビジュアル展開が可能です。

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(図1:Instagramストーリーズのカルーセル広告クリエイティブ事例)
出典:https://business.instagram.com/success/lacoste/

(2) Instagramストーリーズのカルーセル広告入稿のポイント

カルーセル広告は、最小2枚・最大10枚のカードが設定可能です。ここで次の2点に注意する必要があります。

① 全てのカードが無条件に表示されるわけではない
1~3枚のカードが自動的に表示されますが、残りのカードについてはアカウント名の下に表示される「広告(英語表記Sponsored)」の横に「▶ストーリーズを開く (英語表記▶Expand Story)」というオプションが提示され、このボタンをタップしない限り、続きのカードは表示されません。

② 最初に表示される1~3枚のカードの枚数はユーザーに合わせて調整される※2
続きの表示を促す前に自動的に表示されるカードの枚数は、ユーザーによって枚数が異なる仕様となっています。

※2:デフォルト設定では表示されるカードの枚数はユーザーに合わせて自動調整されますが、配信をInstagramストーリーズのみに限定すれば、最初に表示される2~3枚のカード枚数を固定することも可能です。

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(図2:Instagramストーリーズのカルーセル広告表示仕様)
出典:https://www.facebook.com/business/ads-guide/carousel/instagram-story

 

上記の点から、1枚目に設定するカードはユーザーに最も伝えたい内容にすること、ユーザーの目に留まりやすいクリエイティブにすることが重要です。一目見ただけでユーザーに認知してもらうために、ブランドロゴやキービジュアルは1枚目に設定することを推奨します。

詳細な入稿規定はFacebook広告ガイドをご参照ください。

3. 実績から見るInstagramストーリーズのカルーセル広告成果

ここでは、アイレップで配信したストーリーズのカルーセル広告実績をご紹介します。

(1)複数フォーマット配信におけるカルーセル成果

すべてInstagramストーリーズ面への配信で、1広告セットの中にカルーセル・シングル静止画・シングル動画の3フォーマットを入稿・配信して検証をおこないました。その結果、「3フォーマットの中でカルーセル広告のCTR(クリック率)・CVR(コンバージョン率)が高い」という検証結果が得られました。

実例で見ると、図4のようにCTRは静止画比+131%・動画比+12%、CVRは静止画比+20%・動画比+38%高く着地しました。

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(図3:Instagramストーリーズのカルーセル広告実績①)

図5の実績では、媒体評価によりカルーセルに全体の6割程度配信が寄ったことでCTRは低くなりましたが、6割程度の予算をカルーセルで使いながらも高いCVRを維持できました。結果として、コンバージョンシェア率もカルーセルで6割程度となっており、コンバージョン獲得に貢献しました。

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(図4:Instagramストーリーズのカルーセル広告実績②-1)

 

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(図5:Instagramストーリーズのカルーセル広告実績②-2)

 

FacebookおよびInstagramでは、フォーマットによってリーチしやすいユーザーが異なるため、複数のフォーマットを入稿することを推奨します。その中でも、高いCTR・CVRが見込めるInstagramストーリーズのカルーセル広告を必須で入稿することが望ましいと言えます。

(2)カルーセル枚数別の成果

次に、既存のシングルストーリーズ縦型素材を集め、1枚バージョン・2枚バージョン・3枚バージョンのカルーセルで配信した場合の事例をご紹介します。

図6では、媒体評価によってカード枚数が多い方の広告に配信が偏り、CTR・CVRに関してもカード枚数が少ない広告に比べて高い着地となりました。複数の訴求を一度に配信できたことで高いCTR・CVRにつながったと想定できます。

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(図6:Storiesカルーセル広告実績③)

このように、クリエイティブを組み合わせて複数訴求の配信が可能なカルーセル広告を取り入れるトライアルを実施することで、好成果となっている案件もあります。アイレップでは、Instagramストーリーズのカルーセル広告を配信する際には、複数枚の設定をおこなうことを推奨しています。

 

4. まとめ

今回はInstagramストーリーズの広告運用についてご紹介しました。ストーリーズ広告運用における成功のポイントは、「高CTR・CVRが見込めるカルーセルフォーマットを必須で入稿すること」です。その中でも、Instagramストーリーズのカルーセル広告成功のポイントは、「ユーザーに表示される仕様を理解したうえでカードを設定すること」「ユーザーに対してより多く・複数の訴求を配信すること」です。

アイレップでは、ストーリーズ広告に適したクリエイティブTipsも蓄積しており、クリエイティブ制作から広告運用まで一貫したサポートの提供が可能です。ご相談があればぜひお問い合わせください。

この記事の著者

岡村 結

2016年にデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社中途入社。2018年より株式会社アイレップに出向。入社以来、ソーシャル領域の広告運用やプランニングに従事。アパレルECや学習塾、金融、通販など幅広い業種のクライアントを担当。

趣味:映画・ドラマ鑑賞、カメラ、カフェ巡り
最近はまっていること:おいしい固めプリンのあるカフェに行くこと

2016年にデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会...

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