Yahoo!プロモーション広告から「Yahoo!広告」へリニューアル!変更点を徹底解説

2020.12.25

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2019年11月から、Yahoo!プロモーション広告はYahoo!広告へ順次リニューアルされています。Yahoo!広告へのリニューアルにより、これまで複数に分かれていたプロダクトがひとつに統合され、これまでよりも代理店の運用力の差が成果に直結します。この記事では、Yahoo!広告へのリニューアルによる機能のアップデートを、広告運用の観点を交えてご紹介します。

1. Yahoo!プロモーション広告からYahoo!広告への変更点

まずはYahoo!広告へのリニューアルによる大きな変更点についてご紹介します。

(1) 複数の広告プロダクトがYahoo!広告にリニューアル

第1に、複数のプロダクトがYahoo!広告ではひとつに統合されることです。これまでは、YDN※1、スポンサードサーチとプレミアム広告※2の3つのプロダクトに分かれていました。リニューアルにより、これらのプロダクトがひとつのプラットフォームへと統合され、「Yahoo!広告」としてディスプレイ広告と検索広告となり、よりシンプルで使いやすい商品体系になります。また、ディスプレイ広告(運用型)と、従来のプレミアム広告にあたるディスプレイ広告(予約型)が同一プラットフォームで配信可能になることで、管理画面およびレポートがひとつに集約され、一貫した配信・運用が可能となります。

※1 YDNはYahoo!ディスプレイアドネットワークの略称です。
※2 プレミアム広告はYahoo!プレミアム広告の略称です。

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出典:https://marketing.yahoo.co.jp/service/yahooads_renewal.html
(図1:Yahoo!広告へのリニューアルによるプロダクト統合)

(2) 機能面でのアップデート

第2に、プロダクト統合に伴い、機能面でいくつかのアップデートがあります。管理画面の統一によるレポートの統合や配信ロジックの刷新など、運用代理店の運用力の差が広告の効果に直接影響を及ぼすアップデート内容のほか、運用力は効果に直結しないが、広告の効果を最大化させるための更新・変更があります。ここからはこれらのプラットフォームの統合、機能アップデートがどのように広告の効果に影響を与えるのかご説明していきます。

2. 運用力で広告の効果に差が出るアップデート

リニューアルによる仕様アップデートのなかで、運用力の差で広告の成果に影響を及ぼす内容をご紹介します。

(1)プラットフォームの統合による予約型※3の活用

従来のプレミアム広告が予約型となり、運用型※4と同じプラットフォームでの配信が可能になります。従来は、プレミアム広告とYDNで統合したレポートを見ることができず、KPIや配信設計が別々に考えられていました。一方でYahoo!広告では、運用型と予約型で統合したレポートを見ることができ、運用代理店は運用型と予約型で 、一貫した施策の設計・分析をおこない、フルファネルでPDCAを回して運用していく必要があります。

※3 予約型はYahoo!広告 ディスプレイ広告(予約型)の略称です。
※4 運用型はYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)の略称です。

(2)配信ロジックの改善

続いて、配信ロジックの改善についてご説明します。運用型では、最大化したい目的(KPI)に合わせて6種類のキャンペーン目的の中からひとつを選択できるようになりました。YDNではキャンペーン目的の設定が必須ではなく、予測アクション率(クリック数)と入札価格をもとに配信をしていたため、クリック数の最大化を目指した配信のみとなっていました。一方運用型では、選択されたキャンペーン目的の効果が最大化されるような配信となるため、施策の目的に応じて最適な配信が可能になります。そのため、運用代理店はプロモーションの課題、目的に応じて適切なキャンペーン目的を見極めて運用する必要があります。

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出典:https://marketing.yahoo.co.jp/service/yahooads_renewal.html
(図2:配信ロジックの変更による成果変動)

 

(3)オーディエンスカテゴリーの活用

3点目の変更点は、インタレストカテゴリーに替わってオーディエンスカテゴリーがリリースされたことです。インタレストカテゴリーは特定の興味・関心を持ったユーザーに対するターゲティング手法でした。新たにリリースされたオーディエンスカテゴリーとは、特定の興味・関心を持ったインターネットユーザーや特定の属性を持つユーザー、特定のライフイベントを迎えるユーザーに対してターゲティングできる機能です。オーディエンスカテゴリーのリリースにより、購買意向・ライフイベントターゲティングが新たに追加され、狙いたいユーザーに的確に広告を配信することが可能になります。訴求内容の課題・ターゲットに合わせて数多くのセグメントから適切なターゲティングを選定して配信し、PDCAサイクルを回して検証していく必要があります。

(4)自動入札機能の改善

最後に、自動入札機能の改善をご紹介します。YDNでは自動入札の使用条件として事前のコンバージョン蓄積が必須でしたが、運用型ではそれが不要になりました。これにより、運用型では多量のコンバージョンが見込めない商材や、ご予算が少ないプロモーションでも自動入札の活用が可能となります。一方で、学習の速度を速め自動入札の精度を高くするには、短期間で多くのコンバージョン数を貯める必要があります。そのため、運用ノウハウにもとづいた配信設計の見直し、改善が必要です。

3. その他の仕様アップデート

ここまではYahoo!広告へのリニューアルにより、運用力の差で成果に直結する機能アップデートについてご説明しました。ここからは、運用力の差が成果には直接影響は及ぼさないYahoo!広告へのリニューアルによる変更された内容をご紹介します。

予約型では、インプレッションがビューアブルベースでの計測となります。ビューアブルの定義は、「広告の50%以上が1秒以上連続して表示された」ときとされます。そのため、視認されているインプレッションのみが課金対象とされ、広告が表示されただけでユーザーが実際には見ていないインプレッションがカウントされることがなくなります。

4.まとめ

ここまで、Yahoo!プロモーション広告からYahoo!広告へのリニューアルによる主なアップデートをご紹介していきました。従来と比較して運用のレバーが増えるため、これまで以上に広告の運用力が広告の成果に直結しやすくなりました。そのため、運用に強い代理店とタッグを組んで広告の出稿・運用をしていくことが推奨されます。運用に強い代理店をお探しの方は、ぜひアイレップへご相談をいただけますと幸いです。ご相談はこちらから。

この記事の著者

井内 拓真

北海道の札幌出身で、小樽商科大学商学部を卒業後、2020年にアイレップへ新卒として入社。入社後から一貫して、クライアント企業へのメディアプランニングや媒体社向き合いの業務に従事。メディアプランニングはBtoBから玩具メーカーまで幅広い業種での企画・提案経験を持つ。

担当する媒体社は、ヤフー社やLINE社をはじめ、TikTokを展開するByteDance社やSpotify社など多岐にわたる。2020年4月より昨今のITPをはじめとするアンチトラッキング環境へ対応すべく、アイレップ社内で発足されたプロジェクトチームに参画。

北海道の札幌出身で、小樽商科大学商学部を卒業後、2020年に...

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