【第4回】Search Ads 360 活用講座 データドリブンアトリビューションモデル活用メリットのご紹介 (前編)

2021.11.05

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この記事の著者

宮﨑 優

2020年アイレップ新卒入社。入社後は、Googleアナリティクスの活用支援やAdobeアナリティクスを活用したデータ分析に従事。現在はGoogle Marketing Platformの活用支援も行っている。

趣味:映画鑑賞

2020年アイレップ新卒入社。入社後は、Googleアナリテ...

前回はSearch Ads 360のリテール業界向け機能「在庫連動キャンペーン」ついて紹介しました。

今回は、Search Ads 360のデータドリブンアトリビューション(以下、DDA)モデルの活用方法について紹介します。Search Ads 360でDDAモデルを適用することで、コンバージョンに至るまでに接触した検索広告に対して、媒体横断で貢献度を適切に評価・分配することが可能になり、入札最適化による成果改善が期待できます。

前編ではDDAモデルとは何か、なぜSearch Ads 360でDDAモデルを活用すべきなのか、活用メリットを紹介し、後編(第5回)でSearch Ads 360 DDAモデルの具体的な実装方法と成果改善事例を紹介します。

アトリビューションモデルの考え方

デジタル広告の出稿規模は年々増加傾向にあり、それに伴い市場における競争も激化しています。ユーザー行動においては、ユーザーがコンバージョンに至るまでに、複数の広告やチャネルに接触している場合が多いです。すなわち、タッチポイントが多様化しているといえます。

例えば、同じ商品を購入する場合においても、コンバージョンへの過程はさまざまであり、購入したい商品の情報を収集するうちに、別の商品に興味を持ち、購入に至るという場合もあると思います。

このように、ユーザーの意思決定は、接触する広告やメディア情報に大きく影響を受けるため、どの接点がユーザーの意思決定やコンバージョンに大きく影響したのかを把握することが重要です。すなわち、タッチポイントごとの成果を把握・分析することで、広告の成果を高めることができます。

このような、ユーザーのタッチポイントごとにコンバージョンへの貢献度を評価する考え方をアトリビューションと言います。

アトリビューションをサッカーで例えてみましょう。選手Aが相手からボールを奪い、選手Bにパスをします。選手Bがパスをしたのちに、選手Cがシュートしてゴールした場合、一般的に評価されるのは直接ゴールに寄与した選手Cです。しかし、選手Aが相手からボールを奪っていなかったら、選手Bのパスがなかったらどうなっていたでしょうか。確かにゴールしたのは選手Cですが、ゴールへのアシストという観点で選手Aと選手Bも評価されるべき --- この考え方がアトリビューションです。

広告の成果を評価する際も同様に、コンバージョンの直前だけでなく、コンバージョンに至った経路全体で各広告のアシストを評価する必要があります。

58522871596_01(図1:アトリビューションをサッカーにあてはめた例)

アトリビューションの主な評価モデルとして、ファーストタッチやラストタッチ、今回紹介するDDAモデルなどのモデルがあります。では、広告成果を評価する際に、どのタッチポイントを評価すればいいのでしょうか。

データドリブンアトリビューション(DDA)モデルとは

まず、アトリビューションモデルごとの特徴を簡単に説明します。

(1)ラストタッチモデル
ラストタッチモデルは、コンバージョン経路の中で最後にクリックされた広告に貢献度を割り当てる評価方法です。コンバージョンに最も近い接触であるため、費用対効果を検討しやすい評価方法となります。

(2)ファーストタッチモデル
ファーストタッチモデルは、コンバージョン経路のなかで最初にクリックされた広告に貢献度を割り当てる評価方法です。ビッグワードや認知の低いユーザーとの接点を評価するための、積極的な評価方法となります。

(3)線形モデル
線形モデルは、コンバージョン経路の中でクリックされた各接点への評価を均等に割り振る評価方法です。各接点に均等に貢献度を割り振ることが可能です。

(4)データドリブンアトリビューション(DDA)モデル
DDAモデルは、過去のデータに基づいて最もコンバージョンに寄与した広告へ自動的に貢献度を割り当てる評価方法です。線形モデルとは異なり、コンバージョン経路全体における各広告施策の貢献度を計算して割り当てるため、成果の高い広告を把握することが可能です。また、コンバージョンに至るまでに複数のデバイスを横断している場合でも、貢献度を各デバイスでのアクションに割り当てることができるのもメリットのひとつです。

(図2:コンバージョン経路における各モデルの評価方法)

DDAモデルを活用すると、コンバージョン経路全体における各施策への評価やデバイスを横断した貢献度が付与されます。過去のデータから計算された広告成果ごとの貢献度を把握することで、これまでラストタッチモデルでは評価されなかった広告施策のポテンシャルを発見することができます。

新たに発見した広告施策のポテンシャルを加味して、これまでとは異なる貢献度の割り振りをおこなうことで、入札精度の改善から、コンバージョン数の拡大やCPA改善の実現が可能となります。

つまり、DDAモデルは効率的なコンバージョン獲得に有効な評価モデルといえるでしょう。

ここからは、Search Ads 360でDDAモデルを活用するメリットについて説明します。

Search Ads 360でDDAモデルを活用するメリット

前提として、DDAモデルはSearch Ads 360を未導入の場合でも、Google アナリティクス 360でのレポーティングや、Google広告での広告配信に活用することが可能です。ここからは、なぜSearch Ads 360でDDAモデルを活用すべきなのか、Google アナリティクス 360・Google広告のDDAモデルとの比較から説明していきます。

Search Ads 360のDDAモデルの大きな特徴としてFloodlightタグでトラッキングしているチャネルを対象に、媒体を横断してDDAモデルの成果をモニタリング・入札ソースに活用することが可能です。分断されていたチャネル同士の一元管理・媒体を横断した自動入札戦略の最適化が実現し、コンバージョン数の増加・CPA改善が期待できます。

過去の記事でも紹介したように、Search Ads 360はリスティング広告の各エンジンを横断した自動入札による最適化が可能ですが、Search Ads 360ではDDAモデルもエンジンを超えて適用・最適化に活用することができます。

58522871596_03-1

(図3:ユーザーのコンバージョン経路の一例)

例えば、図3のようにYahoo!広告の一般キーワードからGoogle広告の指名キーワード、Yahoo!広告の指名キーワードを経てコンバージョンしたパターンがあるとします。媒体計測の場合はYahoo!広告とGoogle広告で別々の媒体タグで計測されるため、コンバージョン数は計2件と重複して、それぞれの媒体で入札最適化が走ってしまいます。

ここからはSearch Ads 360を活用することで貢献度の評価がどのように変わるのか説明します。

Google広告ではDDAモデルでの最適化が可能な一方で、Yahoo!広告では媒体の仕様上DDAモデルを活用することができません。しかし、Search Ads 360を活用することで、Yahoo!広告にもDDAモデルを適用できます。

Yahoo!広告とGoogle広告を共通のタグでDDAモデルを適用することで、コンバージョンに至るまでに接触した広告に対して、重複を排除したうえで媒体を横断して貢献度を適切に評価・分配し、入札最適化が可能です。

58522871596_04-1(図4:Search Ads 360 DDAモデルによるコンバージョン計測の例)

Search Ads 360のDDAモデルの独自性はこれだけではありません。同じFloodlightタグをリスティング広告以外(ディスプレイ & ビデオ360など)で共有している場合は、ディスプレイ広告のクリックにも貢献度が割り当てられ、リスティング広告の範囲を超えてDDAモデル作成が可能になります。

また、Search Ads 360ではDDAモデル作成時にインタラクションのタイプに応じて貢献度を割り当てるグルーピングをカスタマイズすることが可能です。このグルーピングを自動生成することも可能で、自動生成の場合は「指名」と「一般」にグルーピングされます。一方、「指名」と「一般」のような基本的な前提が当てはまらないインタラクションタイプをモデル化したい場合は、カスタムチャネルグループを作成することが可能です(例:ブランドキーワード、汎用キーワード、注力キーワードなど)。

この機能を活用することで、カスタムチャネルグループがどのように相互作用してコンバージョンを促進しているのかを可視化できます。DDAモデルは広告主につき5つまで作成することが可能なので、モデル同士の差分を比較し、最適なモデルを選定して入札最適化に活用できるという点もSearch Ads 360ならではの機能です。

(図5:Google アナリティクス 360・Google広告とSearch Ads 360 DDAの主な違いについて)

さらに、Search Ads 360のDDAモデルは比較的簡単に実装が可能という点も、今回活用をおすすめしたいポイントになります。第2回第3回の記事で紹介した機能は、特殊なタグの設定やフィードの用意が必要でしたが、DDAモデルはタグの実装とSearch Ads 360管理画面での設定だけで比較的簡単に実装できます。次回のパートで設定方法を説明するので、Search Ads 360を導入しているけど、まだDDAモデルを活用できていない…!という方はもちろん、Search Ads 360導入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

まとめ

今回は、DDAモデルの概念とSearch Ads 360でDDAモデルを活用するメリットをご紹介しました。「Search Ads 360のDDAモデルを活用してみたい」という方がいらっしゃいましたら、ぜひアイレップまでお問い合わせください。

次回、第5回の記事(後編)ではSearch Ads 360におけるDDAモデルの具体的な実装方法と成果改善事例を紹介します。

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