「クロール済み - インデックス未登録」とは?よくあるページタイプの例や対処法を紹介

2022.04.07

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インデックス カバレッジレポートで除外のステータスに含まれる「クロール済み - インデックス未登録」という型を目にしたことがある方も多いと思います。型名だけ見てもなぜこの型に該当しているのか、どうすればインデックスされるのか、などがわかりにくくご質問いただくことも多いため、本記事では「クロール済み - インデックス未登録」について解説します。

「クロール済み - インデックス未登録」とは

Google サーチコンソールのインデックス カバレッジレポートに出てくる型のひとつです。このレポートでは管理しているWebサイトのURLについてエラー、有効(警告あり)、有効、除外の4つのステータスで確認することができますが、「クロール済み - インデックス未登録」は除外のステータスに属する型となります。

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どんな状態?

Googleの公式ドキュメントには下記のように記載されており、Googlebotがクロールしたもののインデックスには登録していない状態となります。

クロール済み - インデックス未登録:ページはGoogleによりクロールされましたが、インデックスには登録されていません。今後、インデックスに登録される可能性がありますが、登録されない可能性もあります。このURLのクロールのリクエストを再送信する必要はありません。

参考:インデックス カバレッジ レポート - Search Console ヘルプ

Googleのインデックスのプロセスは大まかに下記図1の流れとなっています。「クロール済み - インデックス未登録」は、GoogleがURLを見つけてクロールするプロセスまでは完了している、と理解すると良いでしょう。

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(図1:Googleのインデックスプロセスの簡易イメージ)

インデックスのプロセスを含むGoogle 検索の詳細は初心者向け検索コースの動画でも解説されています。

参考:Google 検索の詳細 | 初心者向け検索コース エピソード 4 - YouTube

「検出 - インデックス未登録」との違い

もうひとつ、混同しやすい除外の型に「検出 - インデックス未登録」があります。インデックスプロセスを用いるとこの型との違いは以下の表のようになり、「検出 - インデックス未登録」はクロールしていないURLと定義されています。

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この型に分類される理由

前述の通り、Googleの公式ドキュメントに理由については書かれていません。とはいえ、Googleは検索ユーザーの役に立つWebページであればインデックスするはずですので、インデックスから除外したい何らかの理由があると推測できます。この型に該当するページのタイプは多岐に渡りますが、よく見られるページタイプを次章から紹介するとともに、対応の優先度や考えられる対処法を紹介します。

よく見られるページタイプとその対処法

この型に該当するURLとして確認されたことのあるいくつかのページタイプと考えられる対処法について紹介します。

ページタイプ1:誤検知

意外とよくあるのが、除外に該当しているものの実はインデックスされているというケースです。分析を開始する前に、サーチコンソールのURL検査ツールで確認、もしくはGoogleで「調査したい完全なURL」で検索して、実際のインデックス状況を確認しましょう。

また、公開してからすぐのURLはインデックスされるまでに時間がかかっているだけ、ということもあります。公開から間もないURLの場合は、1週間は様子を見るようにしましょう。

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ページタイプ2:RSSフィードのURL

WebサイトでRSSフィードを利用している場合、RSSフィードのURLがこの型に該当するケースがあります。

(図2:RSSフィードのURLが「クロール済み - インデックス未登録」に分類されている例)

RSSフィードのURLはブラウザでは下記図3のように表示され、検索ユーザー向けではないためインデックスさせる必要がありません。このため、このページタイプが「クロール済み - インデックス未登録」に該当している場合は特に対応する必要はないでしょう。

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(図3:RSSフィードのURLをブラウザで表示した場合の例)

参照元:https://www.irep.co.jp/global/tag/global-business-strategy/feed/

ページタイプ3:ページネーション2ページ目以降

特に通販サイトなどデータベース型のWebサイトで多いのが、ページネーション(複数ページに分割してコンテンツを表示している)の2ページ目以降のURLが該当するケースです。Googleは、Webサイト全体の情報を確認するためにページネーションの2ページ目以降もクロールしますが、ページネーションの1ページ目から最後のページまですべてを検索結果に表示させようとはしていません。検索ユーザーにとっても、通常は1ページ目がインデックスされていれば利便性を損なうこともないと思います。このページタイプの場合も、この型に分類されているからと言って特に対応する必要はないでしょう。

(図4:ページネーションの2ページ目以降のURLが「クロール済み - インデックス未登録」に分類されている例)

ページタイプ4:重複コンテンツ

Googleは検索結果に表示するURLに多様性を持たせようとしているため、重複するとみなされたURLはインデックスされません。一方で、Webサイト管理者からすると重複とみなされてよいURLと個別にインデックスしてほしいURLが混在することもあります。ここではそれぞれについて分けて解説します。(補足:本来であれば、除外ステータスの「・重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません」の型に該当するのが自然ですが、「クロール済み - インデックス未登録」の型に含まれることも少なくありません。)

重複とみなされてよいURL
検索パラメータやセッションIDがURL末尾についていて明示的に正規URLを指定していないケースなどが該当します。この場合は、Webサイト管理者にとってもインデックスさせる必要のないURLをGoogle側で除外してもらっている状態のため、そのままにしておいても大きなデメリットはありません。一方で、検索エンジンとの親和性をより高めて少しでも高いパフォーマンスを発揮したい場合は、正規URLを明示的に指定したほうが好ましいです。下記の記事を参考に、対応を検討することを推奨します。

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個別にインデックスしてほしいURL
Webサイト管理者からすると個別にインデックスしてほしいURLにも関わらず、部分的に重複しているなどの理由からGoogleが重複コンテンツとみなしてこの型に分類していることがあります。この場合は、優先度の高いURLから地道にコンテンツの改善をするという対応が考えられます。インデックスしてほしいということは、検索ユーザーに何らかの価値を提供したいページである、という前提があると思いますので、そのページに訪れる検索ユーザーが望む情報や機能を整理したうえでページの改善方針を定め、個別にコンテンツの品質改善をしましょう。

ページタイプ5:コンテンツがほとんどない、品質が悪い

Googleから見てインデックスさせるべき技術的な要件が揃っておりWebサイト内からのリンクが設置されているケースであっても、そのURLに含まれるコンテンツが非常に少ない(もしくは無い)場合、この型に該当することがあります。例えば、以下のようなメインコンテンツの無いタグページなどが該当します。

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(図5:メインとなるコンテンツがほとんどないページの例)

こういったWebページをインデックスさせるべきかどうかはWebサイト管理者の判断にゆだねられる部分ではありますが、インデックスさせようとするのであればページタイプ4の個別にインデックスしてほしいURLのケースと同様に、検索ユーザーにとって何らかの価値を提供するWebページに改修する必要があると言えます。

インデックスさせる必要が無い場合は、そのままでも大きなデメリットはありませんが、流入経路を問わず誰にも見せる必要のないページの場合は削除も検討しましょう。

ここまで、5つのページタイプと一般的な対処法をご紹介しましたが、数万ページを超えるような大規模なWebサイトや1日に大量に新しいWebページが公開されるような更新頻度の高いWebサイトは、ご紹介した対処法と異なりインデックスさせる必要のないページへのクロールを制御することでさらに検索結果でのパフォーマンスを高められることもあります。上記の対処法はあくまで一般的なものであり、すべてのWebサイトにとって最善のものではない点についてご留意ください。

まとめ

本記事では「クロール済み - インデックス未登録」に該当することの多いページタイプをいくつか紹介しましたが、これ以外にもたくさんの事例があると思います。この型は除外されている理由を特定できないケースも多いため、インデックスさせるためのアプローチを複数試すこともあります。また、除外されているURLをインデックスさせても自然検索流入が増える保証はなく、そもそもこの型に該当するURLをインデックスさせようとする試みの優先度が高くない(コンバージョンへの影響度が小さい)状態のWebサイトもあるはずです。

Webサイトの目的や抱える課題を総合的に把握したうえで、それでも実施することに意義があると判断した場合に対応することを推奨します。課題をお持ちの場合は当社にお問い合わせください。

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この記事の著者

増渕 佑美

2014年に株式会社アイレップに入社し、SEOコンサルタントとして従事。ソリューション部署に所属。通販や人材などデータベース型サイトを中心に経験を積んでおり、現在はメディアサイトのSEOも担当し幅を広げている。
好きなこと:散歩、パズル、動物の動画をみること

2014年に株式会社アイレップに入社し、SEOコンサルタント...

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