広告担当者が押さえておくべきアフィリエイト広告基礎知識編

2022.08.15

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アフィリエイト広告はWeb広告の一種で、広告主のサービスや商品の申込・購入といった成果に応じて費用が支払われる「成果報酬型広告」です。広告主にとっては、成果に応じて費用発生するため導入リスクが低く、かつ費用対効果も高い傾向にあるため、メジャーな広告の一つとなっています。

本記事では、広告担当者が押さえておくべきアフィリエイト広告の概要や仕組み、出稿までの流れについて解説します。

※本記事はCARRAC公式noteのコラムより転載しました。
元記事:https://note.com/carrac_note/n/n5d3f34949948

アフィリエイト広告とは

アフィリエイト広告では、広告主とアフィリエイター間で「どんな成果に」「いくら払う」かについて、合意がなされてから広告が掲載されます。掲載後、アフィリエイターが成果を達成した場合にのみ、広告主は報酬(広告費)を支払います。

このことから、成果(=何に)に対して広告料(=いくら払う)の支払いが発生する取引手法を採用した広告のことをアフィリエイト広告、もしくは成果報酬型広告と呼びます。

81077109335_03(図1:双方が合意できる取り組み内容を交渉した上で広告掲載が開始します)

「費用対効果が高い」は本当か?

広告主とアフィリエイター間で決める成果には、「CPA(顧客獲得単価)」※1という指標がよく用いられます。

※1:CPA(Cost Per Acquisition)
商品購入や会員登録などの、利益につながる成果を1件獲得するのにかかるコスト。Cost Per Acquisition(Acquisition=獲得)の略。顧客獲得単価。CPAは、顧客獲得の為に何らかの施策を行った際に、その施策にかかったコストを獲得できた成果件数で割って算出する。
(参考サイト:http://www.okuramkt.com/dic/effect/cpa.html

解説内の「利益につながる成果」とは商品購入、会員登録、資料請求、セミナー参加申し込みなどです。広告のクリック数や表示回数を指標とするよりも、広告がユーザーにどのようなアクションを起こさせたのか、広告がどのような利益貢献を果たしたのかが明確です。

こうした具体的な成果が報酬の支払い条件として設定された上で成果達成すれば広告費を支払い、達成しなければ支払う必要がなくなるため、アフィリエイト広告は費用対効果が高いと言われているのです。

アフィリエイト広告には、他にも特徴があります。第三者訴求が可能であるという点と、さまざまなプラットフォームに展開できるという点です。

アフィリエイト広告の特徴

特徴①第三者訴求

アフィリエイター(メディア)が商品の宣伝や販促をおこなう際、第三者の視点から商品の感想や特徴、個人的な意見も含めて生活者へ発信します。「広告やPR記事は読まない/読みたくない」という生活者が多い現代ですが、口コミに近いような客観性のある情報はユーザーに比較的受け入れられやすく、消費者の購買活動に与える影響も大きくなっています。加えて競合商品との機能の違いを具体的に解説するなど、広告主主体では決してできない形式で商品紹介をおこなうことも、第三者だからこそ可能となります。

この第三者訴求というのはアフィリエイト広告唯一のもので、他のWeb広告との決定的な違いでありメリットでもあります。

特徴②TV以外全てのプラットフォームで展開可能

アフィリエイターは、自分のメディアに設置したコンテンツ内に含まれるアフィリエイト広告をユーザーにクリックしてもらうだけでなく、購入や申込みなどのアクションを起こしてもらわなければ報酬を得ることができません。そのため、アフィリエイターは良質なコンテンツを制作することはもちろん、コンテンツにアクセスしてもらうための集客施策にも力を入れています。

アフィリエイト=SEOというようなイメージをお持ちの方も多いのではなないでしょうか。間違いではありませんが、アフィリエイターにとってSEOは検索エンジンを活用したメディアへの集客施策のひとつでしかありません。

今では検索エンジン、YouTube、SNS、ポイントサイトなど、TVを除く全てのプラットフォームがサイト流入への導線として活用されています。SEOとSNSを併用しているアフィリエイターや、YouTubeに特化したアフィリエイターなども誕生しているのです。

アフィリエイトの仕組みと出稿までの流れ

アフィリエイト広告がメディアに掲載されるまでの流れと、お金の流れを簡単にまとめると下の図のようになります。

81077109335_04(図2:情報を世の中に広く発信する上でASPの役割は重要です)

通常、広告主はASPを介してアフィリエイターに広告を掲載します。

ASP(Affiliate Service Provider)とは、広告主とアフィリエイターを仲介する会社です。膨大に存在するアフィリエイターを取りまとめ、広告主から集めたアフィリエイト広告をアフィリエイターに配信するという、基本的な役割の他にもさまざまな機能を有しています。

ASPの役割①メディアと広告主のマッチング

ASPは、広告主から提供された広告をアフィリエイターに配信します。この際、広告主は商品と親和性の高いメディアに広告を掲載してほしい、アフィリエイターは自分の専門領域と合致した広告を掲載したいと考えます。化粧品の広告を金融メディアに掲載しても成果は出にくいし、アフィリエイターからすれば成果が出ない=報酬がもらえないのでメリットがありません。

このメディアと広告主のニーズを合致させるために、ASPはさまざまな工夫をして、広告主に魅力のあるメディアを集めます。アフィリエイターへは、広告主から案件を集め掲載できる広告の選択肢を複数提示します。どちらか一方に偏っていては、互いのニーズを満たすことはできないので、広告もアフィリエイターも潤沢に揃えることで双方にメリットのある状態をつくっているのです。

ASPの役割②潤滑油としての機能

希望する広告を出したい広告主と、商品理解を深めて良い発信がしたいメディアの間に立って調整するのもASPの役割です。

ユーザーへの訴求力が高いコンテンツを制作するため、開発担当者に話を聞きたいというようなアフィリエイターの要望を実現すべく、ASPが間に立って広告主と交渉してくれる場合があります。一方で、SNSなど波及効果のあるチャネルを利用して話題化させたいといった広告主の希望を実現するために、コンテンツ作成に必要な機能を用意したり、アフィリエイターに掛け合ったりというようなこともしてくれる場合もあります。

ASPの役割③メディア教育

メディアへ向けてサイトの運用方法やトレンド発信、業界情報を発信しているASPも少なくありません。メディアの成長は成果達成に直結しますし、成果をだせる健全なメディアと繋がりのあるASPは広告主にとっても魅力的です。ある程度ユーザーへの影響力を持つようなアフィリエイターには、ASP内部に担当者がつくなんてこともあるようです。

YouTuberが所属するASPも登場

アフィリエイト広告が対応しているジャンルは幅広く、展開されるプラットフォームも増え続けています。その全てを完璧に網羅しているASPというのは現状存在しておらず、会社によって得意領域も異なります。最近では、YouTuberやインフルエンサーに強い新興ASPが台頭してきていますので、事前の調査やヒアリングをしてからASPを選ぶことが大切です。

81077109335_05(図3:ASPによって得意領域が異なるので、訴求内容に合わせて選定します)

認知拡大から購入まで一貫して行えるアフィリエイト広告

最後に、アフィリエイト広告がどのようなユーザーにアプローチできるのかをお話しします。

SEO全盛期の頃は商品に興味があり、他の人の意見を参考にしたいユーザーが検索エンジンを介してブログや個人サイトに集まっていました。マーケティングファネルでいうと比較検討層の方々です。既に購買意欲のある方の背中を押して、購買行動にまで引き上げることが当時のアフィリエイト広告の役割でした。

81077109335_06(図4:SEO全盛期の頃、アフィリエイト広告はファネルの比較検討層に強かった)

今ではTwitterやInstagram、YouTubeなど、新しいプラットフォームを生活者は日常的に活用しています。検索エンジンではなくSNSで情報収集したり、インフルエンサーが影響力を持つなど、情報との関わり方も変わりました。

「アフィリエイト広告の特徴②TV以外全てのプラットフォームで展開可能」でもお話したように、アフィリエイターはさまざまなプラットフォームからサイトへ集客をおこなっています。中でもSNSは、掲載できる文章量や画像に制限があるため、購買行動にまで繋げるハードルは非常に高いです。しかし、潜在層への商品ニーズの提示、興味関心を醸成するのはSEOよりも得意としています。

今ではSNSでニーズを提示し、メディアへユーザーを集め商品理解の促進・購入にまで繋げるという、認知~購入まで一貫しておこなうアフィリエイターも増えています。

81077109335_07(図5:SNSの登場により、全てのファネルにアプローチできるように)

まとめ

  • アフィリエイト広告はCPAを指標にしているため費用対効果が高い

  • 第三者訴求ができるのは、アフィリエイトだけ

  • ASPによって得意とするジャンル、施策が全然違うため事前に確認しておくべき

  • 買ってもらうことだけではなく、商品を知ってもらうことにも活用できる

新たなプラットフォームの出現に伴い、生活者の利用チャネルや情報収集導線が日々移りゆく中で、アフィリエイト広告はネット上のあらゆる場所に存在しています。大手ネットショッピングサイトも、自前のアフィリエイトシステムを構築してアフィリエイターを抱えているほど、今や非常に強力な広告手法です。

そんな、生活者に与える影響が大きいプロダクトからこそ、安全管理や適切な運用をしていく必要があるのです。

カラックは、アフィリエイト広告の国内トップエージェンシーとして数々の実績・ノウハウを誇り、パートナー企業様の成果最大化に貢献してまいりました。アフィリエイト広告に関するご相談、導入を検討されているご担当者様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

picture:ニッパシヨシミツ
https://www.nippashisan.com/about

この記事の著者

株式会社カラック

デジタルマーケティングエージェンシーであるカラックでは、デジタル広告を通しパートナー企業様の課題解決・事業成長支援をおこなっております。なかでも特にアフィリエイト広告に強みを持ち、パートナー企業様と共に顧客データ分析・KPI策定をおこない、LTV視点でアフィリエイトを運用いたします。

またブランドセーフティに対する徹底した取り組みをおこない、持続的な広告効果、事業収益の最大化を支援します。
https://carrac.co.jp/

デジタルマーケティングエージェンシーであるカラックでは、デジ...

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