運用型広告における「勝ち」 クリエイティブの作り方

2020.08.07

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この記事の著者

川合 美咲

第1マーケットデザインユニット クリエイティブディビジョン 第2クリエイティブグループ所属。アプリ会社のシナリオディレクターを経て、アイレップには2018年入社。金融、EC、通信、人材など幅広い業種で獲得領域のクリエイティブ戦略設計、制作進行を担当。
趣味:ヨガ、映画鑑賞。ヨガが大好きなのに体が硬くてなかなかポーズが安定しないのが悩みです。

第1マーケットデザインユニット クリエイティブディビジョン ...

運用型広告におけるクリエイティブの重要性が高まる近年。「勝ち」クリエイティブの開発に悩む企業も多いのではないでしょうか。本記事は、運用型広告クリエイティブにおける要素分解の考え方、要素別に意識すべき最低限のポイントをおさえることで、効率的に勝ちクリエイティブを開発する方法を解説します。

なぜ勝ちクリエイティブ開発が難しいのか

運用型広告でクリエイティブを複数配信してみたものの勝ち負け判断がつかない、継続的に成果を出し続けることが難しい…といったお悩みをお抱えではないでしょうか。私たちが支援をさせていただくクライアント企業からも、同様のご相談をいただくことがあります。

なぜ「勝ち=成果の良い」クリエイティブの開発は難しいのでしょう。その理由のひとつは、「クリエイティブの何が成果に影響を与えたのか分からないから」ではないでしょうか。一枚の静止画バナーでも、それを構成する要素は多岐にわたります。要素ひとつひとつの特徴や接触したユーザーに与える影響度を考慮することで、その広告評価と次の打ち手に繋がる分析が容易になるのです。

運用型と予約型の違い

クリエイティブを構成する要素の話をする前に、運用型と予約型の広告メニューの違いを整理しましょう。

あらかじめ予算や期間、掲載面などの配信形態が決められている予約型と異なり、運用型は配信期間、掲載する場所、ターゲット、クリエイティブのフォーマットおよびその本数に至るまで、細かくコントロールすることができます。さらにこれらの変数を配信後もチューニングし、最適な状態になるようPDCAを回すことで、効率的に購入意向の高いユーザーに接触することが可能なのです。

運用型クリエイティブにおける「勝ち」とは

KPIの設定

そんな変数の多い運用型広告だからこそ、配信時の「勝ち」の定義を定めておくことが重要です。クリエイティブ判断に使用するKPIは、インプレッション、クリック率、コンバージョン率、獲得単価(以下、IMP、CTR、CVR、CPAとする)など多くの指標がありますが、その中でどの指標を最も重視するかを定義しておかなければ、勝ち負けの判断が揺らいでしまいます。例えば、ユーザーへの認知やリーチを目的とするならばIMP、興味喚起やWebサイトへの送客ならばCTR、獲得が目的ならばCPA、など。

媒体アルゴリズムの考慮

また同時に、クリエイティブの勝ち負けを判断する際には配信媒体のアルゴリズムも考慮に入れる必要があります。主要な媒体では、ユーザーにとって有益な情報であるとアルゴリズムが判断したクリエイティブにIMPが集まる傾向があるからです。当然、IMPが集まったクリエイティブはユーザーの目に触れる機会が多く、高成果が期待できます。

ここで注意したいのが、「IMPが多く出ている=媒体アルゴリズムで勝ちと判断された」という等式は成り立っても、「IMPが出ていない=負け」とは限らない点です。たとえば、配信開始後、間もないクリエイティブをIMPが出ていないからと負け判断をしてしまうケースです。こうしたクリエイティブはアルゴリズムが必要とする十分なデータが蓄積されることで、長期的に優れたクリエイティブになる可能性があります。したがって、即座に判断せずに一定期間は観察することを推奨します。

勝ちの定義の注意点まとめ

クリエイティブの「勝ち」の定義をまとめると、「事前に定めたKPIを達成していること」そして「最低限の有意差と言える数値が溜まっており、媒体社が用いるアルゴリズムでIMPが集まっていること」となります。

クリエイティブを設計する要素

いよいよクリエイティブの制作です。勝ちクリエイティブを生み出す際にも、PDCAを回す際にも、クリエイティブの構成要素を分解して考えることが近道です。今回は一枚の静止画バナーを作る場合を例に、要素分解の考え方と「勝ち」につながりやすい広告クリエイティブの制作ステップをご紹介します。

例えば、20代の女性向けに化粧品の割引を伝えるバナーを作るとしましょう。このとき、下記のようにステップを踏むとクリエイティブは作りやすくなるはずです。

ステップ1:訴求は一目で伝わるような配置・コピーワークに

ユーザーが目を止めたときに、一瞬で重要な情報が伝わるようにしましょう。今回のバナーでは「20%オフ」が伝わればOKです。一説によれば、人間が一目で理解できる文字数は10文字前後。訴求をあれもこれもと詰め込むのではなく、スマートフォンの小さな画面で見たときにも、ユーザーにストレスを感じさせないよう、分かりやすさ・サブ訴求とのメリハリをつけることを心がけます。

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(図1:訴求の表現とメリハリ)

 

ステップ2:キービジュアルは目に留まりやすく商材を理解しやすいものに

スマートフォンやパソコンを使用中のユーザーは、0.1秒以内に情報を取捨選択していると言われています。雑多な配信面の中でもユーザーの目を止められるよう、画像の鮮明さ・分かりやすさは重要です。配信面で画像が縮小されて表示されても視認性を担保できるビジュアルを設定します。

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(図2:目に留まりやすく分かりやすいキービジュアルを設定)

 

ステップ3:レイアウトやトンマナ、ギミック、広告文は媒体や配信面に合わせて調整

キービジュアルの色味(以下トンマナとする)、コピーの文字の大きさ、レイアウトや演出(以下ギミックとする)は媒体や配信面を考慮し設計すると、ユーザーの目に留まりやすく、効果を期待できます。例えば、Instagramは視覚情報に特化した媒体で、広告画像内に挿入する文字量の制限もあるため、キービジュアルやトンマナ、ギミックによる効果インパクトが大きくなります。一方、Twitterでは画像と一緒に配信される見出しや説明文などの文字情報も読まれやすい傾向があるため、広告文とセットで効果の最大化を図ることがおすすめです。

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(図3:媒体や配信面に合わせトンマナやギミックを調整)

継続して「勝ち」クリエイティブを創出するためのPDCA

配信したクリエイティブの中から勝ちクリエイティブが生まれたら、今度は継続して勝ち続けるクリエイティブを作ることが目標になります。

冒頭でも触れたように、運用型広告の最大の特徴は変数の多さと可変性であるため、常にPDCAを回すことで勝ちクリエイティブを創出し続けることができます。「4.クリエイティブを設計する要素」で述べた要素分解の考え方と、媒体別の要素インパクトの大小を踏まえれば、蓄積したデータをもとに「どの要素が勝ちに寄与したのか」「次に改変すべき要素はどこなのか」が分かりやすくなります。

クリエイティブ全体を一度に変えようとするのではなく、勝ちに寄与したと考えられる要素はブラッシュアップ、負けにつながったと考えられる要素を変更することで、より勝ちの精度が高いクリエイティブになっていくはずです。

まとめ

運用型広告クリエイティブにおける勝ち負け判断の方法と、勝ちクリエイティブを創出するための要素分解の考え方をご紹介いたしました。日々めまぐるしいスピードで変化するWeb広告の世界では、いかに高速に、確度の高いところからクリエイティブPDCAを回すかが、成果の良し悪しを左右します。ぜひ、本記事でご紹介した手法を勝ちクリエイティブの創出に役立ててください。

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